イタリアのブ-ツのかかとは太古大陸の名残り
2019年 10月 12日
ヨーロッパのアドリア海を取り巻く山岳地帯は、太古に失われた大陸の痕跡かもしれないという。
それは太古に崩壊した、グリーンランドほどの大きさの大陸の残骸だという。研究では、三畳紀過去2億4000万年にわたる地中海のプレート変動の歴史を詳しく再現することに成功したとされる。
大アドリア大陸と名付けられは、まず超大陸から分離し、複数のプレートが容赦なくぶつかり合うなか、この大陸は、数カ所の沈み込み帯に引きずり込まれた。
大アドリア大陸は、地球の奥深くに沈み込む際、上に重なったプレートによってその最上層を削り取られた。まるで巨人が巨大なリンゴの皮を剥くような具合だ。こうして削り取られた残骸が、イタリアの背骨と呼ばれるアペニン山脈のほか、トルコやギリシャ、アルプス、バルカン半島の山々を形成する礎となった。
一方で、大アドリア大陸の一部は沈み込むことも削り取られることもなく、残った。その名残は現在、イタリアのブーツのかかと部に見られ、ベネチアからトリノにかけて散在し、クロアチアのイストリア地方でも確認できる。つまり、失われた大陸の断片は絶好のリゾートとなっているわけだ。
断片になった地質学的な過去を再構築することが、現在を知る鍵になる。
by azm39275
| 2019-10-12 09:27